演劇は物語の新たな世界観を見せてくれる

ひとつの物語の舞台となる世界、そこには作家によるひとつの世界観が存在する
しかし、読み手により、また、その時の気持ちのあり方で、物語の世界の心象は変化する
読み手の一人である演出家が、役者たちと共にひとつの世界観を空間に創り出す演劇の舞台
それは作家や観る者たちに、時に共感を、または新たな心象世界を与えてくれる

「東三河演劇フェスティバル」は、東三河での市民を中心とした演劇活動の活性化と振興を目指し、地域の新しい創造と、その担い手を育てることを目的として、地元劇団および有志の参加を募り、2010年に「東三河演劇祭」として初めて開催いたしました。
そして開催から3年目となる2012年、観客動員数も増えたため、より親しみを感じてもらいたいとの思いから、名称を「東三河演劇フェスティバル」(略称「演フェス」)へ改称。
東三河を題材としたオリジナル脚本を創作し、地域の伝承・文化を未来へと繋げる市民参加演劇などの企画作品や、地元劇団を中心とした舞台公演の開催だけにとどまらず、プロの第一線で活躍している役者や劇団を招いての特別上演や朗読会、一般の演劇未体験の方でも気軽に参加できる「演劇ワークショップ」など、数々の企画を長年に渡り毎年開催。
また、5年目となる2014年からは、地元素人落語集団「天狗連」による「RAKU-GO de わーいわーいDAY」を、2016年からは7年連続で、映画・舞台・TVドラマなど多様なジャンルの演出を手掛ける、深作健太氏による「演劇ワークショップ」を、2017年と2018年には、演劇集団キャラメルボックスの製作総指揮である加藤昌史氏による「制作ワークショップ」を2年連続で開催しています。

観て、演って、泣いて、笑って、汗かいて。

どんなに世界が変わろうと、どんなに時代が移り変わろうと、笑顔は素敵でありつづけます。
気持ちが塞ぎがちな時があっても、自分のそばに笑顔があるだけで幸せを感じられます。
参加劇団員、ワークショップ講師、そしてスタッフ全員が、そんな笑顔に会いたくて、開催に向けて時に悩んだり議論してきました。
この演劇イベントをとおして、一つでも多くの笑顔が生まれたら幸いです。

第1回(2010年)
第2回(2011年)
第3回(2012年)
第4回(2013年)
第5回(2014年)
第6回(2015年)
第7回(2016年)
第8回(2017年)
第9回(2018年)
第10回(2019年)
第11回(2020年)
第12回(2021年)
第13回(2022年)
第14回(2023年)
第15回(2024年)

これまでの企画作品

2024年 リーディングとマリンバ、ギターによる「ハイネさん S.99」

戦争の記憶を風化させないために。
住田真理子原作・深作健太構成・城田文孝演出・TAMTAM音楽の朗読劇「ハイネさん」をリーディングとマリンバ、ギターの演奏で上演します。本公演での音楽は「TAMTAM」が生演奏します。

2023年 市民笑劇場「豊川こいなり町2023」

吉本新喜劇をテレビで観続けて早幾年の作者が、一度はああいう馬鹿馬鹿しいけど、ちょっとほろっとするようなお芝居を作ってみたいと創作。今では商店街なんて知らない、という子供たちも多いと思いますが、昔ながらの商店街を今こそ復活させたいという願いも込めて、この作品が出来上がりました。舞台のはじめには応援で豊橋落語天狗連の成田家紫蝶さんの落語を披露していただきました。

2021年 市民構成劇「ハイネさん」

2020年に上演する予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の蔓延により、中止となりました。そして2019年に深作健太氏の構成・演出で上演され、好評を得た市民朗読劇「ハイネさん」に舞台演出をさらに加え、構成劇「ハイネさん」が創られ、2021年に上演されました。
構成劇「ハイネさん」では、波子と拝音が魅了された西洋文学の物語の世界観をダンスで表現。また、映像や照明技術を使った演出で、前回の朗読劇とはひと味違った作品に仕上がり、朗読劇と構成劇の両方を観た方には、舞台の楽しさのいち面を知っていただけたと感じています。

2020年 市民朗読劇「TOYOKAWA READining」

三重県津市で毎年行われる、料理と朗読を楽しむ「MPAD」を参考にさせていただきました。
地元の喫茶店「CAFE FREAK」さんと、バー「MANKICHI」さんのご協力により、劇場を飛び出しての朗読劇が実現。料理と朗読、一粒で二度おいしいREADiningは大変好評をいただきました。
※新型コロナウィルスのまん延により市民劇「ハイネさん」をはじめ、参加劇団の公演、ワークショップはやむなく延期となりました。

2019年 市民朗読劇「ハイネさん」

豊橋で活動しているフリーライターの住田真理子先生の著作「ハイネさん」を元に、深作健太氏が構成・演出を担当。さらに地元豊川在住のピアニスト鈴木綾子さんの生演奏のピアノにより、新しい形の朗読劇をお届けしました。

2018年 市民劇「迸る!」

「迸る!」は「豊川用水通水50周年記念公演」ということで、地元を流れる「豊川用水」にまつわる話を上演。
地元東三河にまつわる作品を、今年も上演することができたことを、とてもうれしく思います。
また、前年に上演された市民劇「ようかん」の脚本、演出をされた天野順一朗氏が主宰する劇団放電家族による、戦争をテーマにした作品「机上の空襲」を上演し、好評を得ました。

2017年 市民劇「ようかん」

「空前絶後の過疎エンタテインメント!」と銘打ち、市民劇「ようかん」を上演。
豊川市と蒲郡市の真ん中にある架空都市「ポリ町」を舞台に、地方が抱える過疎問題に迫ったコメディ。
最後は感動に包まれ終わるのだが、観た人の心に「なにか」を残す作品となりました。

2016年 市民音楽劇「力寿と定基」

豊川市に伝わる「力寿の桜」にまつわる民話を基に、「力寿と定基~穂の國三河の物語~」を上演。
この作品も、キャスト、スタッフを市民公募して上演されました。
音楽劇ということで劇中で使われた曲は、豊橋出身のTAKAさん(TAMTAM)によるオリジナル曲。
豊橋市出身の鳥居久美子先生による振付、ダンス指導により、華やかな舞台となりました。

2015年 市民劇「嗚呼、青春の花は咲く」

海軍工廠空襲から70年。再び海軍工廠を題材とした舞台を上演。作・演出 伊沢勉。キャストは東三河の市民で公募。
小学生から体験者の方まで、1500人を超える方にご来場いただきました。

2014年 市民ミュージカル「Scramble」

〆切非常事態メンバー+市民による「project〆KIRI」を立ち上げ、三河弁なんちゃってミュージカル「Scramble」を上演。

2013年 市民ミュージカル「弥次&喜多」、市民演劇「アパートの神様」

豊川市制70周年記念作品 痛快!昭和歌謡ミュージカル「弥次&喜多~らぷそてぃ イン 豊川~」を市民公募で集まった皆さんと上演。
また、豊川の劇団『今さら』劇団部+市民というメンバーで「アパートの神様」を上演。ゲストとして、「豊川市宣伝部長 いなりん」が出演したことで、話題に。

2012年 市民劇「豊川女子挺身隊」、市民ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」

豊川海軍工廠、豊川女子挺身隊を題材とした「豊川女子挺身隊」を市民公募により集まった皆さんと上演。
また、劇団M.M.C代表 天野まり演出による市民ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」も上演。

2011年 市民劇「残された夏へ」

豊川海軍工廠を題材とした「残された夏へ」を市民公募で集まった皆さんと上演。