演劇集団キャラメルボックス グリーティングシアター2017 光の帝国 公演終了しました!

こんにちは。
事務局の小沼です。

昨日、ハートフルホールで行われました
演劇集団キャラメルボックス グリーティングシアター2017
光の帝国の公演が終了いたしました。

ご来場いただいた皆さま、ありがとうございました!

ちょっとした裏話というか、何というか…
もしかすると、「この記事消して!!」
と、上から言われる可能性もありますが、
一人の想いによって大きなことができちゃった話を、どうしても伝えたくて書いてしまいました。

その前に、演劇フェスティバル(演劇祭実行委員会)についてちょっと、ご説明すると、
東三河の市民の演劇活動の活性化や、市民とともに演劇を広めていく活動をするという市民団体で、
年に一度、豊川市とダブル主催で演劇フェスティバルを年に一度、行っています。
予算は、東三河演劇フェスティバル(演劇祭実行委員会)が持ち、上演する演目も実行委員会で決めるという感じです。

また、豊川市では自主文化事業公演(自主事業)として、
豊川市が主催で文化事業をホール公演だったりそれに伴うアウトリーチだったりを
年間でスケジュールを組み、演劇だけでなく音楽、舞踊などの公演を行っています。

ちなみに、私は演劇祭実行委員会の事務局員であり、豊川市の臨時職員でもあります。
演劇祭実行委員会と豊川市の橋渡し的な役割を担っております。

さて今回、豊川市の自主事業でお呼びしたキャラメルボックスですが、
実は一人の演劇フェスティバル事務局員の熱意によって、実現しております。

彼女の24年間の想いが、このような大きな結果に結びついている…

彼女が、広島の廿日市市で行われたキャラメルボックス製作総指揮の加藤昌史さんの
制作ワークショップに参加をし、24年間の想いを告白。

愛知に戻った彼女が、グリーティングシアター2017の会場募集に気づき、
「何とか豊川市(演劇祭実行委員会)で公演ができないか」
と相談を受けたところから話が始まります。

早速、豊川市の自主事業担当職員に相談をし、希望する2017年10月15日の会場が空いているかを確認したところ、
なんと、10月のホール予定の中で、希望する日が、前日の仕込み分も合わせて
ポッカリと空いているではないですか!!

なんと運命的!

会場は確保できた。

が、豊川市の主催では、ほぼほぼ公演する団体が決まっているため、今からではブッ込めない。
呼びたいなら、「演劇祭実行委員会」で呼ぶしかない。
ということになりました。

あとは緊急事務局会議をして、「演劇祭実行委員会」でお呼びできるかどうか…
この会議で「可」となれば、豊川でキャラメルボックスの公演ができる!

予算を聞き、チケット代をいくらにすれば採算が取れるのか、
算数とか数学とか壊滅的に弱い私なりに一生懸命考え、
それはもう、ドキドキしながら会議用の資料を作りました。

しかし、会議の結果、
「前年の赤字を引きずっている上に、2回公演したとしても全ての公演を満席にしなければ、さらに赤字となり、採算が取れない」
と、無情にも没になってしまったのです。

前年の赤字の原因も持ち込み企画だったこともあり、ちょっと弱腰になっていたところもあったのでしょう…

残念でならなかった。
どうしても彼女の想いを叶えたかった。

お話を持ってきてくれた彼女にしてみたら
「昨年の赤字があった、それだけのために没になった」
と悔しくてならない心境だったと思います。
(後々話を聞いたのですが、その日は泣きながら車で帰ったそうです)

その後、彼女は
「愛人探して演劇祭のスポンサーになってもらうんだ!」
と冗談なのか本気なのかよく分からないことを口に出し、実際にいろんなお店を飲み歩き、
着々と人脈を広げていくという、ものすごいパワーというか…執念を発揮していました。

そんなこんなで、数週間が過ぎ、豊川市の自主事業の選定も大詰めになったある日、
私が出勤しますと、なにやら朝からざわざわとしているではないですか。

漏れ聞こえてくる話によると、豊川市の自主事業の予算の話で少しざわついていたようでした。

冒頭でも触れましたが、
ほぼほぼ、公演する日程、お呼びする団体等が決まっていたのですが、
一つだけ、予算やら何やらでゴタついていた団体さんがありました。

そのことについて、職員たちがバタバタとしているのを遠目で見ながら
その日を過ごしたのですが…

なんと、そこにも運命の神様が潜んでいまして。

そのゴタついていた団体さんから
「今回は公演を見送りで…」
というような連絡が入った現場に居合わせてしまったんです。私。

自主事業担当の職員が、
「せっかく調整した予算が余る…。でも、余る予算が中途半端な金額だから、呼べる団体もない…どうするか」
というようなことを漏らした言葉を聞き逃さなかった!

途中から口出すのも良くないかなとか、
臨時職員の立場からこんなことをいうのは…
と思ったのですが、やっぱり我慢ができなかった。

「キャラメルボックス、呼んじゃえばいいじゃないですか?」

一瞬の間の後

「あ、そうか…。キャラメルさん呼んでも予算オーバーだけど、さっきの団体よりはましだ」

ということになり、そのあとはトントン拍子な感じで話が進むという…
そして、たまたま自主事業担当者の一人が、サポーターズクラブにも入ってしまっているくらいの
キャラメルボックスの大ファンであったことも、この話がスムーズに進んだ一つの要因だったと思います。

何というか、

ホールが公演希望日に空いていたこと
自主事業の空きができたこと
自主事業担当の一人が大のキャラメルボックスファンだったこと

偶然というより、神様かなんかがすーっと通り抜けたような感覚もするし、
一人の小さな渦が、いろんな人を巻き込んで大きな渦になってしまうって、こういうことなのかな…と。

また、彼女はキャラメルボックスをお呼びするだけではなく、
様々な提案などをしてくれました。

その一つが、
加藤昌史氏による制作ワークショップでした。

日程調整からワークショップ翌日のラジオ出演まで、
全てのスケジュールを決め、自らどんどん動いていく。

また、チケットについても、
自分の手で、直接会って直接チケットを売る。
地味だけど一番効果があると言って何枚も手売りしていました。

「少しでも多くの人に観てもらいたい」
「私が言い出しっぺだから、私がちゃんと動かないと!」
「せっかく豊川に来てくれるのに、
満席じゃなかったらキャラメルボックスの方々に申し訳ない」

そんなことを常に言葉に出していました。

千穐楽後、ロビーでハグをするキャラメルの加藤さんと彼女の姿は、きっと忘れないだろうな。
そして大粒の涙を流して、とてもやり切った顔をした彼女を見て、私はとてつもない喜びを感じてしまった。

彼女のおかげで、キャラルボックスを豊川市にお招きすることができた。
前説で加藤さんがおっしゃったように、彼女がいなければ、豊川公演はなかった。

何かを発信するって大事ってことを学んだし、想いってやっぱり大事だなと感じました。

長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。
誰の許可もなく、この文章を思いのままに書いているので、
後日、一部内容が変わっているか、記事が削除されているか分かりません。

ただ、こうやって彼女の夢がかなっていくのを目の当たりにしたら、
話さなきゃいけないのではないかと思ってしまいました。

これから何かをやろうとか、
こんな大きな夢(野望)があるんだ!という方。

想いが強ければ強いほど、巻き込まれてくれる人は必ず出てきます。
ぜひ、その想いを行動に移して、それを体感してみてください!